2023-2025 サステナビリティ・レポート(日本語版)

A Holistic Approach

1907 年に、家族経営の小さな工房からスタートしたウィルクハーンは、オフィス コントラクト分野でグローバルな成功を収め、ドイツデザインを象徴するプレミア ムブランドへと成長しました。

しかし私たちは、サステナビリティの本質は何よりもまず、品質であると考えて います。真に長い期間ユーザーの生活に寄り添い、よりユーザーの生活を快適に するものであればあるだけ、より長く使えれば使えるだけ、ユーザー、自然環境、 そして社会にメリットを与えることができるからです。 つまり、私たちのサステナビリティ・レポートのタイトル 「 Responsibility all along the line (あらゆることに責任を持つ)」 がすべてを物語っています。私たち はダイナミックに変化する環境の中で、求められる高レベルの水準に取り組み、 従業員一人ひとりが日々挑戦を重ねています。自然環境に対し、ウィルクハーン が果たすべき責任とは、真の付加価値を提供する、現代のニーズに即した最善の ソリューションを生み出す努力であると私たちは考えます。 私たちは、人々の持つ専門知識とスキルこそが、未来につながるソリューションを 求めるグローバルな競争において、最も強力な武器であると考えています。より 良い、よりサステナブルなオフィス環境デザインに対する私たちの取り組みが、 世界中で評価されていることを嬉しく思います。そしてまた、この道からぶれる ことなく、これからも歩み続けることこそが、私たちの挑戦であると考えています。

私たちの成功には、十分な理由があります。ウィルクハーンは非常に早い時期に、 時代を牽引する建築家やデザイナーと協業をおこなってきました。そのプロセス の中で、イノベーションの重要さを学び、レスポンシビリティに基づくデザイン アプローチを構築しました。 当時の使い捨て社会に対し、自分たちが果たすべき環境責任が何かを考え、導き 出した答えが、「最上級の品質、革新的な機能性、時代を超越したデザインをもつ 製品を販売する」ことでした。 そして同時に、社会責任に真摯な企業であることも、ウィルクハーンの DNA とい える大切な姿勢です。自社だけにとどまることなく、サプライチェーン、取引先、 顧客との関係すべてにおいて、常に配慮を払ってきました。 約 35 年前、私たちは環境型建築の第一人者である 2 人の建築家、フライ・オットー とトーマス・ヘルツォークに自社工場棟の設計を依頼しました。この工場棟の竣 工が転換点となり、ウィルクハーンは単にモダンデザインのパイオニア的存在と してだけでなく、数多くの環境賞を受賞する環境配慮型企業としても知られる ようになりました。 私たちは長い間、コラボレーションを促進するオフィスをつくること、健康を保つ ために就業中の身体の動きを増やす家具を開発すること、デジタル化やサステナ ビリティに対する意識変化、人口減少による働き手不足、環境変動など、さまざま な社会動向を察知し、それらの問題へのソリューションを提供する努力を続けて きました。そして現在、オフィスファニチャー業界全体がこれらの課題に取り組む ようになりました。新たに発売されるオフィス家具の宣伝文句に、「環境配慮」や 「サステナビリティ」というワードが並ばないことは、今やほとんどないと言っても 過言ではありません。

Thomas Mänecke CEO

2

Made with FlippingBook Digital Proposal Creator