2023-2025 サステナビリティ・レポート(日本語版)

Social responsibility

ウィルクハーンでは、全従業員が一体となって企業の目的達成に取り組む、コラ ボレーティブな経営スタイルが実践されています。 110 年超の長い歴史の中で は、強いイニシアティブを発揮するリーダーが主導する経営スタイルや、プロジェ クト主導の方針が執られたこともありましたが、 2000 年以降は、ポテンシャル重 視型のアプローチが採用されています (" 会社は従業員一人一人のポテンシャル を活かすために存在します。相乗効果を引き出し、スキルを集結させ、個人個人 を自由に行動させることが会社組織の役目です ") 。 透明性 長期的な企業戦略の一環として、経営陣および従業員全員の役割と責任を、正確 性かつ透明性をもって明示しています。毎月、各部門の代表者は、自身が所属 する部門の最新 KPI について、執行役会のメンバーに報告をおこなっています。 社内の情報共有手段の一つとして、イントラネット上に公開している社内報 「 Wilkhahn Aktuell 」で、各国拠点のイベントや納入事例、進行中のプロジェクト、 そして従業員の結婚や出産などのハッピーなライフイベントの紹介をおこなって います。製造部門では、担当業務によって従業員が日常的にイントラネットにアク セスしていない場合があるため、彼らに向けて「 Wilkhahn Aktuell 」をレクリ エーション・エリアの大型モニターに表示しています。 従業員の自己研鑽・人事管理 私たちは、従業員各人のスキル向上が、会社に発展をもたらすことを確信してい ます。そのため技術習得や自己研鑽プログラム、最新のマネジメント・メソッドの 学習と導入、公正な給与システム、魅力的な企業文化の育成に、計画的に投資し ています。 • ウィルクハーン・アカデミー 「従業員のスキル向上が会社に発展をもたらす」という信念のもと、従業員の 学びの場である「ウィルクハーン・アカデミー」を開設しています。各部門のマネー ジャーは、アカデミーを統括する人事部と連携しながら、一人一人のスキルに合っ たトレーニング・セッションに、部下を参加させる義務を負っています。

ウィルクハーンはドイツの労働組合である IG Metall ならびに BWI (Building and Woodworkers International) に対し、公正な労働環境を維持し、労働者の権利を尊重することを誓約しています。ま た、 2009 年からは自主的にフレームワークを定め、この目的への取り組みをおこなっています。 写真左から 元 IGM 会長 Berthold Huber 、ウィルクハーン監査役会会長 Dr Jochen Hahne 、 BWI 書記長 Anita Normark 、ウィルクハーン 労働組合代表 Ralf Olaf Stender 職業トレーニング 会社が成長していくためには、十分な訓練を受けた、熟練の従業員の存在が不 可欠です。そのため、ウィルクハーン・アカデミーの自己研鑽プログラムと並行し て、生産部門と管理部門の若年層の従業員に対し、きめ細かく、徹底したトレーニ ングを提供しています。これらのプログラムやトレーニングを修了した従業員は、 おしなべて優秀な業務成績を上げています。 継続的改善の鍵となる、従業員の積極的な経営参加 ウィルクハーンでは、会社の意思決定に従業員も積極的に参加しています。労働 組合の代表、ならびに健康・安全管理責任者は、経営陣とともにソーシャル・サス テナビリティを向上させ、環境に対する責任意識を高める活動をしており、労使 会合や四半期ごとに開催される健康・安全・環境委員会 (the quarterly health and safety and environmental committee) を通じて、従業員に働きかけを しています。また、従業員が会社をより良くするための意見を吸い上げるプラット フォームがあります。オフィス・作業場の安全確保についてでも、資源やエネル ギーの節約につながるアイディアでも、なんでも投書することができます。優れた アイディアには、明示された透明性の高いルールに則って、褒賞が与えられる リワード制度が設けられています。 このような、従業員が会社の将来形成に関与する経営方針で重要なのは、社内 組織である労働者委員会との協力関係です。ウィルクハーンでは、委員会に会の 独立性と、監査役会への出席権および投票権を約束しています。

「 Learning from Each Other (互いに学びあう)」をスローガンに掲げるウィル クハーン・アカデミーの目標は、以下の 5 つです。

• 「学び」を日常業務の一部にする

• 既に我々が持っている、または今後手に入れる専門知識とスキルを保守し、 継承していく

• 新しいツールや IT システムをよく理解し、その使い方を学ぶ

• 優秀な人材を発掘し、育成する

• 活発な従業員間のスキルや情報の共有を、企業の魅力の一つとすることを 目指す

社内のリソースで提供できないトレーニングの場合は、必要に応じて外部から トレーナーを招請しています。

6

Made with FlippingBook Digital Proposal Creator