Human-centered Workplace_日本語版

Core Principles

Identity

オフィスは、企業が社内外に伝えたい、その企業らしさ(アイデンティティ) を象徴する場所です。オフィスの存在はワーカー同士の精神的なつながりを 生み、意欲とモチベーションを高め、愛社精神を育みます。その役割を果た すために、オフィスは働く場所として十分に機能的で、さらにはその企業の アイデンティティを体現するようデザインされていなくてはなりません。 オフィスデザインに企業のアイデンティティを投影させることは、収益面だけ でなくコーポレートカルチャーを醸成する上でも、企業の大きな助けとなりま す。企業のアイデンティティを感じさせる空間は、顧客やワーカーを惹きつけ る存在として機能します。その存在は信頼性の高い、特別な関係性を生み、 その関係性は企業成長の鍵となります。 アイデンティティと物理的なオフィス空間は、常にお互いを反映しあっています。 アイデンティティが明確な企業では、一見してその企業のビジョンを深く理解 できるオフィスをデザインすることができます。企業の価値観や思想、姿勢、 構造、そして原理が強く反映されたオフィス空間は、そこに存在する人たち の考え方や行動を導く役割を果たします。 しかしながら、その企業のアイデンティティが強く押し出された空間は、 Well-being や帰属意識、一体感を高める一方で、疎外感や排他的な意識、 拒絶感を助長する恐れもあります。加えて、個人の信念と企業のアイデンティ ティが相容れるものなのか否かの判断は、無意識のうちに、即断でなされる 場合がほとんどです。よって、オフィスは顧客とワーカー双方に、ここが安心 して居心地よく過ごせる場所だということを、瞬時に感じさせるデザインで あることが理想的です。

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