Human-centered Workplace_日本語版

Core Principles

Human-centered Workplace Core Challenges Faced by Office Environments

産業、文化、そしてマーケットが幅広い多様性をもっているにもかかわらず、 未来を見据えたオフィス環境の理想像はなぜか、デジタル化、サステナビリティ、 健康的への配慮など、一様的なメガトレンドを通して語られがちです。だからこそ、 人それぞれのニーズ、能力、スキルに焦点を合わせていく必要があります。

ワークプレイスの変化に関する国際的な会議 や研究を通して、サステナブルなオフィス環境 を求める人であれば、誰もが考えつくであろう 4 つの問いかけから、「 Identity 」「 Collaboration 」 「 Purpose 」「 Well-being 」という、 human-centered workplace の礎となる要素が生み出されました。 ワークプレイスのプランニングにおいて、どのような 意思決定が下されようとも、この 4 つの問いかけに 対する答えを導き出さなければなりません。この ためには、コスト第一主義の発想からパフォーマンス 優先型のオフィスデザインへ、視点をシフトする ことが必要です。

さまざまな情報を分析した結果、デジタル化や気候変 動、健康問題を背景に、最新のオフィス環境に 18 世紀 の産業革命以降初めて、人中心 ( human-centered ) の視点が戻りつつあることが分かってきました。現 代社会において、価値創造プロセスの中枢を担うの は人です。各人の持つ専門知識、コミットメント、創 造性、社会的スキルが、企業全体の課題解決や、他 社との競合に勝利するための鍵となります。 1984 年、 社会学者の Frithjof Bergmann は、「 New Work 」とい う言葉を生み出し、それを「心から欲する仕事」と 表現しました。人口変動、人材不足、国際化が進 む労働市場、そして新たなパンデミック…。近年の 社会的背景の中で、人中心型のオフィスデザインは、 欠くことのできない重要な柱となりつつあります。 また、環境を変えることは、変化を遂げるための最 良の手段でもあります。神経生物学者たちは、 ヒトの行動の大部分が、環境に大きく支配されてい ることを明らかにしています。つまり、行動パターン を変えたいならば、今までの習慣へ逆戻りしてしま わないために、環境を変える必要があります。オフィ ス環境を動的なものすることは、非常に効果的です。 オフィスの可動性を高めることで、いままで単に与え られたものを使うだけの、受動的なユーザーに過ぎ なかったワーカーたちは、アジャイルなプレーヤーへ と生まれ変わり、自らのニーズに合わせてオフィス 環境を変えていくようになります。彼らの意識変化 は、経営者の目的を効果的かつ効率的に達成する ための、大きな力となります。

大切なのはコストではなく、 最大限に機能するワークプレイ スをデザインすることです。

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