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ように 感じ るかを 確 定する 自己 と対象の イメ ー ジ の 礎 を 築 く と仮定した。欲求 不 満を 感じ させるような、あるいは動 転 させるような体験が欲求 不 満を 起 こし、 焦 らせる 母親 と 怒 って欲求が満たされない 自己 の イメ ー ジ を 産 生する一方で、より 陽 性 の体験は 愛 情 豊 かで 寛 大な 母親 と 幸 せで満足した 自己 の イメ ー ジ につなが る。 J acobson の理論はそれ ゆ え現実の経験と欲動の間の相互作用について 述べ ている。 J acobson (19 5 4)は、乳児の中では、 自己 – 他者 境 界 の形成の 前 、発達 早 期 の イメ ー ジ が 融 合 していて、それ ぞ れはっきりと 区 分されるまとまりでない 時 、 心的 表 象 水準 では子供が他者をどのように 知 覚 するかにより 直 接的に 自己 の経 験が形成されると 記 した。原始的に 融 合 しているこの 状態 では、対象は 取 り入れ られた 自己イメ ー ジ の一 部 となり、最 終 的に 自 身の最も重要な 自己感覚 はこれら 早期 の イメ ー ジ の 結 果 である。 J acobsonは 良 い、そして 悪 い イメ ー ジ 、つまり「 良 い」かつ「欲求 不 満を 起 こ させる」 母親 両方の 統合 が 葛藤 的な情緒 状態 を 統合 する 能力 を 促進 することに 言 及 した。最 終 的に、 自己 と他者の情緒的に 統合 された イメ ー ジ により 複 雑 な情緒 的経験を 受 け入れることがよりできるようになる。 母親 による 制 限 と 禁止 の 早期 の 前 エ ディプス 経験がのちに 超 自我 が形成される 早期イメ ー ジ を生 み 出す。 Freud (1940)は 攻撃 性 は 繋 がりを 壊 すものとした一方でリ ビド ーは 繋げ る 力 として説明した。 J acobson はこれらの 考 えを分 離 - 個 体 化 に 適 用し、 攻撃 性 は 自己 と他者の分 離 と 区別 された心象を 強 める一方で、リ ビド ーが 良 いそして 悪 い 対象と、 良 いそして 悪 い 自己 という相 反 する イメ ー ジ を 統合 するよう 働 く として、 古 典 的な欲動論と対象関係論の 統合 を 示 した。
V . Ae. L oe w ald
H ans L oe w aldは19 6 0 年 代、19 7 0 年 代、そして19 8 0 年 代のFreudの 改訂 者たち の一人であった。 彼 は人が生きている中で経験することに 近 いと 感じ られる精神 分析理論をつ く るために Freud 派自我 心理 学 と対象関係論とのつながりを 築 い た。
彼 の中心的な関心は精神分析理論の構 築 における最も 基本 となる仮定と心の 性
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