エンタープライ ズデータの壁を 取り除く
アジア太平洋地域の企業は AI 戦略をどう成果につなげてい るのか
概要
アジア太平洋地域の企業 が 2026 年を見据え る中、目標は明確です。「より速い成長」 「よりスマートな運営」「より迅速な適 応」。しかし、意欲だけでは十分ではあり ません。アジア太平洋地域 2025 年ビジネス トレンドレポートによると、成長とプロセ スの簡素化が戦略の最優先事項である一方、 多くの企業は依然として実行面で課題を抱 えています。システムの分断、信頼性の低 いデータ、そして遅れがちな AI 導入です。 . アジア太平洋地域のリーダーが直面する最 大の内部障壁は「データ」に集中 していま す。不一致なデータ品質、分断されたシス テム、そしてレガシープラットフォームで す。データ・システム・プロセスをつなぐ 統合プラットフォームは、 AI が実際のビジ ネス成果をもたらすために不可欠ですが、 企業の約半数がエンタープライズデータに 自信を持てていません。
進展を加速するため、アジア太平洋地域 のリーダーの 40 〜 48 %が今後 12 か月間で AI 、 分析、統合に大規模な投資を行って います。データ基盤、 AI を組み込んだワ ークフロー、部門横断的な連携への投資 により、急速に進化するデジタル環境へ の適応力を高めることができます。
アジア太平洋地域の企業の約半数は、 自社データに自信を持てていません。 それでも、 40 〜 48 %は AI 、分析、 統合に投資しています。勝者となる のは、まずデータ基盤を整えた企業 です。
LEOCH International Technology Ltd 社は導入 を 10 %高速化し、手作 業を 30 %削減 注文照合はわずか 1 分に短縮、取引検証は 6 倍高速化、為替レートのメンテナンスは 48 時間 から 10 分に短縮されました。 LEOCH 社 は現在、さらなる変革に向けて AI による自動化の活 用を検討しています。
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データを中心とした障壁
成長と業務効率化という明確な目標があるにもかかわらず、進展を妨げる内部課題が存在し ます。障壁は、部門間の分断や古いシステムといった構造的な問題から、人材や AI 統合にお けるスキル不足まで多岐にわたります。特に、データ関連の制約は主要な内部障害として浮 上しており、より強固な基盤とガバナンスの必要性を示しています。
レガシーシステム
AI に信頼できるエン タープライズデータ のアクセスと品質 51 %が「十分に強 固」と感じている
データ品質/意思決 定ツール 33 %が上位 3 つの課 題に挙げ、 11 %が 最重要課題と回答
システム統合の ギャップ
26.6 %が上位 3 つの 課題に挙げ、 9.7 % が最重要課題と回 答
27.5 %が上位 3 つの 課題に挙げ、 10.2 % が最重要課題と回 答
データ課題をさらに掘り下げると、リーダーの約半数が、自社で利用するデータのアクセス 性、品質、信頼性に十分な自信を持てていないと報告しています。
47.4 %は、自社データが完 全かつ最新 であることに対 して、信頼度が低いまたは 限定的と回答。
46.1 %は、意思決定に使う データ の品質を完全には信 頼していません。
45.9 %は、意思決定に必 要なデータ への十分なア クセスができていません。
これらのギャップは、戦略的計画を遅らせるだけでなく、 AI のスケール化、プロセスの自動化、市場変化への迅速な 対応を妨げています。 前進するためには、企業はこうした内部の非効率性に正面 から取り組み、外部環境の変動に対して俊敏性を維持する 必要があります。データ基盤の強化、レガシーシステムの 近代化、部門横断的な協働文化の醸成が不可欠です。アジ ア太平洋地域のリーダーがイノベーションとレジリエンス を重視する中、確信を持ってデータに基づく意思決定を行 える能力こそが、急速に変化する市場で成功を収める鍵と なります。
レポート作成の遅延、手 作業による照合作業、信 頼性の低いダッシュボー ドに悩んでいませんか? アジア太平洋地域のリー ダーの 47 %は、意思決定 に使うデータを完全には 信頼できないと回答して います。これは IT の課題 であり、同時に大きな チャンスです。
日立はアップグレードサイクルを 18 か月から 1 か月に短縮 ERP のカスタマイズを 9,000 件から 22 件に削減し、アップグレードサイクルを 18 か月から 1 か月に短縮しました。 SAP BTP を活用し、統合・自動化・ローコード開発を実現。ワーク フロー、レポート、サブシステム統合のために 98 の拡張機能を構築しました。このアプ ローチにより、アップグレードの迅速化とグローバル接続性の向上を達成しました。
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AI 活用における価値とリスクの交差点
戦略的な成長目標が方向性を示す一方で、成功の鍵は運用面での実行力にあります。ここで AI が重要な役割を果たし、ビジョンと現実のギャップを埋めます。
ビジネス AI の利点は、業務全体に広がります。定型業務の自動化、パーソナライズされた顧 客体験の提供、データに基づく意思決定の強化など、 AI は効率化、コスト削減、スケーラビ リティを推進します。
AI を導入したアジア太平洋地域の企業では、こうした効果が具体的に現れています:
• 61.5% の企業が、定型業務の削減により従業員の仕事満足度が向上したと回答。
• 53.1% が、 AI によってチーム間の協働とコミュニケーションが改善されたと回答。
• 50% が、スマートなワークフローと手作業の削減により、従業員のワークライフバラン スが改善されたと報告。
AI に対する懸念事項
AI の価値 ―― 自動化、より良い意思決定、チームの満足度向上 ―― は、 IT がエンタープライ ズデータを統合・管理・活用できるかどうかにかかっています。適切なプラットフォームは、 IT をコストセンターから成長エンジンへと変えます。
透明性の欠如
データ量・品質の 不足 34 .8%
誤ったデータに基 づく意思決定 33 %
データプライバ シー管理 29 %
32 .3%
SAP Business Data Cloud ( BDC ) のような統合データ基盤に投資することで、アジア太平 洋地域の企業はこうした障壁を克服し、 AI や分析の取り組みを信頼性・アクセス性・ガバ ナンスの整ったデータに基づいて進め、戦略を測定可能な成果へと変えることができます。
ABB 社 は見積精度を向上させながら、年間 100 万 FTE 日以上を削減
SAP Document AI と SAP BTP 上の生成 AI を活用し、大規模な RFQ 処理を自動化。大型案件で は応答時間を 1 日短縮し、小規模案件では 4 日短縮しました。これにより、年間で 100 万 FTE 日以上、数百万ドル規模のコスト削減が見込まれると同時に、見積精度と顧客体験が向上 しました。
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エンタープライズデータと AI への投資拡大
アジア太平洋地域における投資動向は、 AI への関心の高まりを示しています。多くの企業が、 最優先のテクノロジー投資先として AI を挙げています:
• 17.7 %のリーダーが生成 AI や AI エージェントを重視
• 13.1 %が、 AI を活用してプロセスを自動化し、意思決定を改善することを重視
強固なデータ基盤とガバナンスの必要性に対する認識も明確です。全体として、アジア太平 洋地域の主要なテクノロジー投資の優先事項は、「データ活用」スタックに沿っており、 AI 導入を確信を持って進めるための基盤構築を目指しています。以下に示す通りです。
AI 導入を支えるデータきばんソルーションへの投資
Gen AI – AI による自動化とコ ンテンツ生成を組み込む強い 意志を示す投資
47.5%
分析ツール – 実用的なインサ イトの必要性を強化する投資
38.3%
システム統合 - エンタープラ イズデータの統合と近代化に 向けた基盤的な取り組み
30.4%
28.5%
クラウド移行
JK CementJK Cement Ltd. 社 はプロセス時間を 50 %短縮 SAP BTP 上に SAP Business AI を組み込み、生成 AI ハブと ChatGPT-4o モデルを活用して自然 言語入力による購買申請を簡素化しました。これによりプロセス時間を 50 %短縮し、従業 員を定型業務から解放し、迅速なスケーリングを可能にしました。 JK Cement は、この AI による簡素化を請求書、受注、入荷処理にも拡大する計画です。
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SAP Business Technology Platform : 潜在力を 成果に変える
AI をパイロットから本番環境へスケールさせるには、データ・システム・プロセスを効果的 につなぐ基盤が必要です。
SAP Business Technology Platform ( BTP ) のようなエンタープライズプラットフォームは、 統合・自動化・ AI 導入をビジネス全体で実現する機能を提供します。これらのプラット フォームは、分断されたシステムやデータアクセスの制限といった一般的な課題に対応し、 リアルタイムのインサイトを可能にし、アプリケーション開発を支援し、マルチクラウド環 境でのコンプライアンスを維持します。
SAP Business Data Cloud は、アジア太平洋地域で特定された以下の課題に対応します:
• SAP/ 非 SAP 間の統合データアクセスと仮想化により、 「アクセス不足」「サイロ化」 「システム間統合の欠如」を解消 • ガバナンスを備えたビジネス対応デー タ製品 ― カタログ、データ系統、品質ルールによ り、データ品質・信頼性・ AI リスクに対応 • SAP アプリケーションとのセマンティック整合性 ― 財務、サプライチェーン、人事向け データモデルで分析と AI 成果を加速 • マルチクラウドの柔軟性とセキュリティ ― クラウド移行とデータプライバシーへの対応 を支援 BTP や BDC のような統合プラットフォームを活用することで、企業はプロセスを効率化する だけでなく、予測インサイトや人間らしいデジタル体験を通じて将来の成長に備えることが できます。
アナリストによる SAP BTP 評価
SAP Business Data Cloud (BDC)
Gartner
SAP および非 SAP データのためのガバナン スを備えたマルチクラウドデータ基盤:
「 SAP はこのマジッククアドラントでリーダーです。 SAP BTP の一部である SAP Integration Suite を提供 し、 SAP アプリケーションエコシステム内外でアプ リケーション、データ、プロセス、 AI 、 ビジネス統 合機能を提供します。」 詳細内容
• 仮想化とコネクタによるアクセス統合 • SAP アプリのビジネスコンテキストを 活用したセマンティクスの標 • カタログ、系統、品質、ポリシーによ るガバナンス • 分析と AI 向けの再利用可能なデータ製 品の公開 • プライバシー/個人情報管理と監査可 能なポリシーによるデータ保護
IDC
「 SAP BTP はクラウドネイティブなプラットフォー ムであり、データと分析、 AI 、 アプリケーション開 発、自動化、統合を一つの統合環境にまとめていま す。」 詳細内容
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2026 年に向けたに進むべき道
アジア太平洋地域の企業がデジタルトランスフォーメーションを加速する中、本レポートの インサイトは明確な進路を示しています:戦略と実行のギャップを埋めるには、 AI とデータ プラットフォームが不可欠です。 SAP Business Technology Platform ( SAP BTP )、 Business Data Cloud ( BDC )、 AI 駆動の イノベーションを活用し、貴社の意欲を測定可能な成果に変えるための次のステップをご検 討ください。
主要アクション
KPI と成果
重点領域
• 現在のデータアクセス、品質、 AI データ信頼 性の指標をベースライン化
「中程度の信頼性」への移行 対象:
データの可視性 と信頼性
BDC カタログと系統を導入
•
データアクセス
•
• 2 〜 3 の優先領域(例:ベンダー、資材、従業 員)の重要データ要素を特定
データ品質
•
AI データの信頼性
•
SAP および非 SAP ソースを BDC に接続
•
統合されたシステム数
•
• 上位 3 つのビジネス優先事項(例:購買から 支払いまでのプロセス自動化)に対応する最 初のデータ製品を公開
成果につながる 統合
公開されたデータ製品 数
•
部門横断的なアクセスを可能に
•
AI データ信頼性を「高い 信頼性」に向上
•
• ガバナンスされたデータ上に分析と予測モデルを レイヤー化 • 高インパクト領域( IT 、 SCM 、人事)で BDC 提供 機能を活用した AI エージェントをパイロット導入
意思決定サイクル時間
•
意思決定と AI 活用
自動化によるコスト削減
•
• 意思決定速度やコスト削減などの成果指標を追跡
対応ドメイン数
•
• データ品質ポリシー、プライバシー、アクセス 制御を拡大
実施済みポリシー数
•
スケールとガー ドレール
• BDC を追加ドメインやパートナーに拡張
データ品質とプライバ シーに対する「高い信頼 性」への移行
•
• AI リスク(データ品質、プライバシー、透明 性)を監視・軽減
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Yulin Wang SAP BTP & DC Specialist, SAP China
Amjed Khan SAP BTP & BDC Specialist, SAP India
Kazuki Ogasawara SAP BTP & BDC Specialist, SAP Japan
Ranjith K SAP BTP & BDC Specialist, SAP SEA
amjed.khan@sap.com
kazuki.ogasawara@sap.com
ranjith.k01@sap.com
yulin.wang01@sap.com
Report Method: 2025 SAP Business Priorities
本レポートは、 2025 年 SAP ビジネス優先事項調査に基づいています。この調査では、中国 を除くアジア太平洋地域市場の 2,152 名の上級ビジネスリーダーと、比較対象として世界各 国の 9,293 名の回答を収集しました。アジア太平洋地域のサンプルは、業種や企業規模の多 様な構成を含み、回答者の大半はディレクター以上の役職にあり、 60 %以上が戦略的意思 決定の責任を担っています。この幅広い属性により、アジア太平洋地域のビジネス環境を形 成する構造的課題と戦略的優先事項について、信頼性の高い代表的な見解が得られています。
完全なレポートはこちらからご覧ください。<<こちらから>>
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