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日本企業のテキサス進出が増加している 6 つの理由:戦略ガイド

日本企業の米国進出が進むなか、長期的な成長にとって大きな優位性を提供していると言われる、テキサス州、 特にダラスやヒューストンが注目を集めています。とりわけ近年では、テキサス州の議員らが、日本企業の誘致や経 済関係の強化に向けた取り組みを進めています。テキサス州経済開発公社によると、現在 400 社を超える日本 企業がテキサス州で事業を展開しており、その業種は製造、テクノロジー、通信、自動車、物流など多岐にわたっ ています。テキサス州が、日本企業の進出が集中する地域として注目される理由は何でしょうか。米国に初めて 拠点を設立する場合であれ、既存の事業を拡大する場合であれ、多くの日本企業がテキサス州でビジネスを展 開する 6 つの理由をご紹介します。 1. 日本企業の進出の歴史 テキサス州は、人口および GDP の両面で米国第 2 位の州であり、世界的に見ても 10 本の指に入る経済規模 を誇ります。これらのデータから、テキサス州が事業拡大に適した魅力的な地域であることがわかります。テキサス 州経済開発・観光局によると、 2012 年から 2022 年にかけて、テキサス州は日本から 119 件の海外直接投資( FDI )プロジェクトを誘致し、総額 69 億ドルの資本投資を獲得して、 1 万 9000 人を超える雇用創出を実現して います。また、 2023 年の日本貿易振興機構( JETRO )の調査によると、テキサス州に進出している日本企業の 約 3 分の 2 が、今後数年間における事業拡大を計画していることが明らかになっています。 昨年、東京を訪問したテキサス州のグレッグ・アボット知事は、愛知県の大村秀章知事との相互協力声明( SMC )に署名しました。アボット知事は「この協定により、医療、ライフサイエンス、バイオテクノロジー、エネルギー、イノベ ーションなどの重要分野における投資、貿易、協力が促進されるだろう」と述べています。 2. 企業に有利な法律と政策 テキサス州で事業を展開する企業には、運営コストを比較的低水準に抑えられるというメリットがあります。たとえ ば、テキサス州には州所得税がなく、税制や規制面においても、米国の他のビジネス拠点と比べて企業に有利な 環境が整っています。不動産にかかる費用や人件費も、相対的に抑えられます。また、地方の経済開発団体を 通じて、固定資産税の減免、研修助成金、売上税の免除などのインセンティブプログラムも提供されています。 3. 新興の「シリコンプレーリー」 ダラス・フォートワース地域は、航空、自動車、医療の拠点であるだけでなく、多数のテクノロジー企業が進出して いることから、「シリコンプレーリー」(テックハブ)と呼ばれるまでになっています。その産業分野は、マイクロチップや半 導体の製造、電気通信、その他の IT セクターで構成されています。 2023 年、州議会がテキサス CHIPS 法を可 決し、半導体メーカーへの補助金や大学の関連研究資金を提供する「テキサス半導体イノベーション基金」を立 ち上げたことも、注目に値します。これらを鑑みると、日本のテクノロジー企業は、戦略計画にテキサス州での事業 展開を組み込むことで、テキサスならではの独自の優遇策を活用できる可能性があります。 4. 労働力の確保 テキサス州は、米国でも屈指を誇る労働力を擁し、 2024 年のテキサス州労働力報告書によると、その数は非農 業分野で約 1400 万人、製造業で約 100 万人に上ります。特にダラス・フォートワースとヒューストンの都市圏は 、それぞれ約 400 万人と約 350 万人の労働者を抱える州最大の労働市場であり、経済成長率は全米平均を 上回っています。また、テキサス州には、優れた大学制度が存在するとともに、労働力育成のための提携関係も 構築されており、さまざまな産業で活躍できる高度なスキルを持つ人材を育成し、提供しています。

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