Human-centered Workplace_日本語版

Recap

Wilkhahn

Innovative by Tradition Shaping Tomorrow’s World

前進する勇気、オープンマインド、「人」への強い関心は、イノベーターである ために、そしてパイオニアであるためにとても重要です。ウィルクハーンは、 世界中の科学やビジネスのスペシャリストたちと対話を続け、より優れたサス テナブルソリューションを探求し続けています。人々が本当に求めているもの が何かを知り、働く環境がデジタライゼーションされつつある現代において、 物理的な存在である家具が、どんな力を発揮するのかを追求していきます。

企業はいかにして、伝統と革新を両立するのでしょう。 ウィルクハーンのはじまりは、 1907 年に親戚同士の若い 職人が立ち上げた、小さな家具工房です。工房は少しず つ大きくなり、やがて工場と呼べる規模になりますが、 そこで働く職人たちは変わらず、自分たちが親方から学 んだこと、体験したことをもとに、長い時間習練を重ね、 その技巧を受け継いできました。戦後まもなく、バウハ ウスの教員や卒業生、そしてウルム造形大学とのコラボ レーションがはじまります。彼らの手法から多くを学び、 それを今まで積み重ねてきた知見に取り入れて、ウィル クハーンはみずからのデザインプロセスを組み立ててい きました。その指針となったのは、「製品は思想に従う ( the product follows the idea )」という原則です。 また、海外マーケットへの進出が本格的となり、その結 果世界各国から得られた膨大なインスピレーションと フィードバックによって、デザインプロセスはより磨きの かかったものとなっていきました。 Research イノベーションへの挑戦は、ウィルクハーンの基本姿勢で す。 1970 年代、ウィルクハーンはウルム造形大学出身の ハンス(ニック)・ロエリヒトと協働して人間工学の面から さまざまな研究を行い、オフィスワーカーは身体の動きが 圧倒的に足りない状態にあるという事実にたどり着きま した。その研究成果をもとに、着座時の身体の動きを意 識したチェアを発表します。 1980 年代の終わりに、サス テナビリティが中核的なテーマになると、ウィルクハーン は 2 人の名建築家、フライ・オットーとトーマス・ヘルツォー クの協力の下、エコロジカルなデザインコンセプトに基 づいた本社工場棟を竣工させ、ドイツ環境賞を受賞し ます。また、経験的なフィールドスタディから、人と人と のコラボレーションが今後ますます重要視されることを

予見し、 1994 年にテーブル、講演台、モバイルデスク、 ホワイトボードなどからなる可動式の家具シリーズ Confair を世に送り出しました。ウィルクハーンが本社を 置くドイツ・ニーダーザクセン州の州都ハノーファーで 2000 年に開催された万国博覧会では、「 Future of Work 」をテーマに、当時革新的だったモニタ埋め込み 型のカンファレンステーブルをはじめ、ハードウェアとソ フトウェアが統合されたプロトタイプの製品群を出展し ました。ハノーファー万博のこの展示によって、遠く離 れた場所にいる同僚やクライアントと、ヴァーチャル空間 で協働することができる近未来を、ウィルクハーンは世 界に示しました。さらに 2000 年代半ばからは、ケルン 体育大学と協力して、「正しい姿勢を維持することが健 康に良い」とする従来の静的な人間工学とは全く異なる、 「頻繁に姿勢を変えて、身体を動かすことが健康をつく る」という動的な人間工学に基づいた、まったく新しい ワーキングチェアの開発に取り掛かります。 5 年の開発期 間を経て発表された ON の登場によって、ウィルクハーン が半世紀にわたり提唱してきたコンセプト「 Dynamic office (動的なオフィス)」は、より輪郭のはっきりした ものとなりました。

優れたデザインは、 Well- being や目的意識、そして 帰属意識を高めてくれます。

Design サステナブルな製品であることは、その製品が使いや すく、人の役に立つことと同じくらい重要です。美しさ と機能性の両立にこだわりぬく姿勢は、何十年間も 変わることなく、ウィルクハーンが最も大切にしてきた

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